リモートワークの日は、都内5つ星ホテルのデイユースを予約する。
愛しい彼女の為に。
3段のアフタヌーンティー シャンパン付プランだ。
 
もちろん僕はスイーツには興味がない。
1段目のサンドイッチだけ少し手を付ける。
彼女と一緒に過ごす場所があれば何処でもよい。
彼女の前でかっこつける事が出来るのなら何だってよいのだ。
彼女の笑顔が仕事の原動力となる。
 
僕は昔から女性と同じベッドで寝る事が出来ない。
僕の腕枕の中で、彼女の寝顔を見るまで、抱きしめる。
彼女が泊まりたいなら、そのまま朝まで泊まってもらえばよい。
僕には帰らないといけない家がある。
深夜2時くらいがデッドラインだ。
深夜3時。誰にも気づかれずに帰宅する。
いや、気づかれているのだろう。
でもこれが男のけじめだ。

翌朝7時、コーヒーとトーストのいつもの1日がスタートする。