その大きな瞳で見つめられると胸が熱くなる。
はにかんだ笑顔と下心のない純粋な表情を見せる。

10歳も年上の私に対等に話しかける優しさ。
心の器の広さを感じる。

長髪に優しい表情。
見た目は私のドストライク。
初めて出会った時は、忘れかけていた私の
タイプの顔にドキドキした。

たまに飲み行く男友達。
彼から誘われれば飲みに行く。

彼にはステディな彼女がいる。
彼女の話もそつなく話してくれる。
彼は彼女の事を「彼女さん」と言っていた。
変わった呼び方で可愛いらしい。

私にも気遣いの優しさはいつも見せてくれる。
だから彼女の存在はどうでもよかった。

彼は無邪気に趣味の登山の話をする。
ソロ登山らしい。
登山の計画を立てている時の彼の顔は子供のように
無邪気だ。
興奮して、生き生きとした表情を見せる。

パッキングする最新のカメラや機材の話。
最新の機器がどれだけ素晴らしいか熱く語っている。
女子には全く興味のない話。
理解出来ないから。

彼女なら聞いてくれないような話でも、
私なら興味があるふりが出来る。
大爆笑しながら聞いてるふり。
彼のクリエイティブな才能を生かしてあげないと
もったいないから。

聞いてるふりをしながら、
どうして「ソロ登山」なんだろう。
どうして彼女と行かないんだろう。
上手くいってないといいな。
別れればいいのに。
と考えている自分がいた。
自分がこわくなった。

年上の私ならあなたの側で、
あなたを助けてあげることが出来る。
あなたの能力を発揮してあげられるのに。

なんて言えないけど。
別れてくれないかな。。。