平日アフター6。
男は今宵も上司や取引先との夜の付き合いが始まる。
ステディーな彼女、もしくは愛人がいても、スケジュールはいつも流動的。
6時に彼女に会うことは不可能だ。
また求めてくる彼女も重い。

夜9時。
ひとしきりお酒も入った。
男は官能とエロスの為に浮気女性を求める。
平日だけ。
たとえ、自分の妻との関係が終わっていても、
節度は守らないといけない責任と義務がある。
友達以上、恋人未満の男女が同じ夜の喜びを共有する。

求める者と補う者が一致すれば契約成立。
もちろん酒を飲みながら、美しい知的な女性との会話を
楽しむだけの夜もある。
お互いの体の相性について、好みを語り合う。
でもそこから実際の行為まで進む事はまれである。
いざとなって、役に立たず、
この目の前の美女を幻滅させたくない男のプライドもある。

男女がお互いのあの世界のし好を語り笑い合う。
男性は素直に自分の好みや感情を露にする
知的な女性が好きだ。
下品な女性は面白いと表向きは言うが、実際必要ない。
女性は男性を体の関係以外で快楽に導くために、
常に考えを巡らし、尽くし続ける。
美しい女性は節度を保ち、謙虚であり続ける。
そんな女性を側におきたい。

側で相手を感じたいのだ。
一緒にいて気持ちよくなりたいという欲望を抑えながら、
僕は紳士であり続ける。
お預けされるほど男は燃え上がるのだ。
今夜も男と女の駆け引きが続く。